すくすくOisix 12月の食育産地取材 ”小田原のみかん農家”
12月の食育で使う”葉と枝がついたみかん”を提供してくれた小田原のみかん農家へ取材に行きました!
みかん農家 矢郷(やごう)さん
小田原でみかんを栽培している農家の矢郷さんです。
◆はじめに
すくすくOisixの食育サービスでは、子どもたちに、いろいろな食材が自分の目の前に届くまでにどんなストーリーがあったのか「そうぞう」してもらえるような食育コンテンツを定期的にお届けしています。食育サービスの1つである「イベント×食育」(以下、イベント食育企画)では全国約4000軒の生産者と直接契約している自社の強みを活かし、食材が育っている環境や食材の栽培や収穫方法について生産者が教えてくれる形式の写真の紙芝居と、食材の畑の姿や加工前の姿を見て触って体験しながら「そうぞう」できる状態の食材を毎月お届けしています。
◆12月の食育のテーマ食材「みかん」
冬に旬を迎えるみかん。木になっているみかんの姿を「そうぞう」できるように、普段は一般的には流通していない葉と枝がついた状態のみかんを矢郷さんに一つ一つ収穫をしてもらい、お届けします。
今回は、矢郷さんの畑を訪ねた際のお話を掲載します。
10月中旬、矢郷さんのみかん畑にいってきました。みかんが色づくのは朝晩と日中の寒暖差が大きくなってからなので、日中は汗ばむほど暑いこの日のみかんはまだ完全に色づいていない状態でした。
矢郷さんのみかん畑は、車がやっと通れるくらいの細い坂道をどんどん登って行った先の少しひらけた山の斜面にあります。
畑からは海が見えてとても綺麗な景色でした。
◆矢郷さんにインタビュー
矢郷さんにみかんを栽培する上で何が一番大変かを聞いてみました。
「夏に実ができてから、実を摘果する作業がとにかく大変。みかんの木の内側にできた実は日が当たらないので、実を大きくするために摘果するんだよ。摘果の時期は真夏だし、とにかく数が多いのにすべて手作業なんだよ。」
摘果とはなり過ぎた果実を幼いうちに間引くことです。摘果することで、残った果実に栄養が集中し大きく美味しく育ちます。
みかんの木の大きさにもよりますが、みかんの木1本から700個前後のみかんが収穫できると矢郷さんが教えてくれました。
みかん栽培は手作業が多く、収穫は一つ一つ傷などを確認しながらすべて手作業で行っているそうです。
また、海が近いので台風の時は風で葉が擦れて傷がついたり実が落ちたりしてしまうことも…
傷がついたみかんや小さいみかんは出荷できないのでジュースにしてしまうそうです。
矢郷さんは「みかんの見た目の基準がどんどん厳しくなってきている」と話していました。一般的には見た目のきれいな野菜や果物が選ばれることが多いですが、生育上ついてしまう傷もあり、必ずしも見た目のきれいさがおいしさには影響しません。大人も忘れがちなことですが、自然を相手にしているなかで毎年旬の時期においしいみかんを食べられることが当たり前ではないこと、その裏での生産者さんの努力や想いを伝えていけたらと思います。
◆最後に
子どもたちが、目の前にある食材から、広がる世界を「そうぞう」し、食べることが好きになる食育を目指します。
次回はほうれん草農家さんの取材の様子を配信予定です。